WAITINGROOM(東京)では2024年4月13日(土)から5月19日(日・会期延長)まで、土取郁香の初の画集刊行を記念して、画集に掲載されているドローイング作品約30点を展示する特別個展『Drawings』を開催いたします。また、本展との同時開催で4月17日(水)から5月12日(日)まで、NADiff a/p/a/r/t(恵比寿・東京)において土取郁香の同名個展(こちらでもドローイング作品約30点を展示)、そして原宿に新しくオープンする東急プラザ原宿「ハラカド」の「BABY The Coffee Brew Club」内ギャラリールームのこけら落とし展示として、個展『Drawings(+)』(こちらではドローイング作品数点とペインティング作品数点を展示)を開催いたします。この機会に3つの展覧会をご高覧いただき、土取郁香のドローイング世界をお楽しみいただけましたら幸いです。
土取は、親密な関係性にある2者や、一人の人物の分裂した複数の意識をモチーフに、それらが溶け合うようなペインティングを制作してきました。大きく「I and You」と「a scene」の2シリーズに分類されるそれらでは、主客が入り乱れ、あらゆるボーダーラインが滲んだような濃密な空気が表現されています。そして土取にとって、ドローイングは身近なものであり、絵画とはまた別の広がりを持つものです。多産なドローイングでは、絵画よりさらにイメージが瞬間的に捕獲されるさまが見て取れます。土取の中で実験的に、そして日常的に積み上げられてきたドローイングは、単なる絵画の習作としてではなく、もうひとつのタブローとも言えるような、自律性を持つ作品としての魅力に溢れています。土取のペインティングにおける源泉を垣間見ることのできるドローイングのみの画集を、本人のキャリアの中でも初めての画集として刊行する運びとなりました。展覧会とあわせて是非画集もお楽しみください。
左:“202007”, 2020年, 537 × 380 mm 右:“202206”, 2022年, 959 × 597 mm
会期:2024.4.7(Sun.) – 6.2(Sun) 場所:rin art association 群馬県高崎市岩押町5-24 マクロビル 営業時間 11:00~19:00 (定休日 月・火曜日)
以下https://rinartassociation.comより引用 この度 rin art association では「collection #08」を開催いたします。 高山夏希と同時開催で行われる本展では、大久保紗也、片山真理、川内理香子、熊谷亜梨沙、土取郁香、村上早、横山奈美の7名の女性作家の作品がそれぞれの”愛のかたち”を表します。 心の傷を治癒するように銅版画の技法を用いて表現する村上早、自らの身体に触れながらセルフポートレートの手法を用いて、自己から他者への愛の変容を表してきた片山真理、様々なものとのコミニュケーションをテーマに刹那的なドローイングによる線を用いて、絵画、彫刻など、多様な表現を行う川内理香子、大久保紗也の作品は記憶が重なり合うように多層に引かれたドローイングの線から新たに抽出された輪郭により様々な”かたち”を浮かびあがらせます。 対象に込めた思いを丹念なマチェールと哀愁溢れる色彩で画面に表す熊谷亜莉沙、土取郁香の《I and you》は人と人との間にある距離を幻想的な画面から浮かび上がらせます。 横山奈美の「LOVE」はネオンシリーズの絵画、彫刻の関連する2点の作品により、愛犬ラブとの親密に紡がれた物語を色濃く鑑賞者に語りかけます。 国内を代表する7名の女性作家の様々な”愛のかたち”をそれぞれの思いに重ね合わせながら、確かめていただく機会になれば幸いです。
本展は、2人の人物を描いた《I and You》シリーズの変遷を地続きに見せるような新作個展となります。同シリーズでは「わたしとあなた」という別個の2者が描かれてきましたが、近年は、2者が融け合い、その線引きが曖昧になるような展開を見せています。その変遷のきっかけとなったドローイング作品を中心に、《I and You》シリーズの現在地を表すような新作ペインティング作品8点前後を発表いたします。
image: I and You (overlap), 2022, キャンバスに油彩とスプレー, 1620×1120mm
[upcoming exhibition] Press release is now available. Fumika Tsuchitori “Sleeping with me holding in my arms, Silence” Duration: 1/28 (Sat.) – 2/26 (Sun.), 2023
This solo exhibition of new works is a continuation of the “I and You” series, which depicts two people. In the “I and You” series, two separate “I” and “You” have been depicted, but in recent years, the two have been melting together and the line between the two has become blurred. The exhibition will feature around eight new paintings that represent the current state of the “I and You” series, centering on the drawings that triggered this transition.
image: I and You (overlap), 2022, oil and spray on canvas, 1620×1120mm
以下ギャラリーwebサイトより引用↓ 土取郁香は1995年兵庫生まれ。2020年京都造形芸術大学大学院(現・京都芸術大学大学院)美術工芸領域修士課程修了。在学中より、親密な二人の姿を描く「I and You」シリーズや、風景から色や形といった要素を抽出した「a scene」シリーズなど、繊細ながらも凛とした空気の漂う絵画で高い注目を集めています。ラッカースプレーなど即興性と平面性の高い素材を用いることで、具象と抽象の間を自由に行き交うような画面構成と色彩感覚で、独自の世界観を追求しています。